ひぐらしPCに向かいて

日々のあれこれを綴ってみます

銀河鉄道の夜

いつの間にか、2023年も立春に。 対外的には3年前までの日常がだいぶ戻ったとは言え 生活はあまり変わらない。 この期間、読了した文庫本・単行本を 再度読み返している。 あんなに感動した本も 初めて読む様な感覚があったりで 再読もなかなか面白い。 「銀…

たゆたえども沈まず

最近は 葉室麟の小説63作品を読破すべく ひたすら彼の文庫を読み耽っておりました。 やっと40作品まで到達しました。 よっぽどの事がない限り単行本には 手を出さず もっぱら文庫本になってから購入する、 作家にとっては嫌な読者です。 『たゆたえども沈ま…

雪の形を見てみたい 六花落々

大寒に入ったと思ったら 案の定、寒波が押し寄せ 関東圏は大雪で大変でしたね。 今季、札幌はここまで雪は少な目ですが、 最高気温マイナス5C°はさすがに寒いです。 そして、寒さを耐えるご褒美か 気温が低いと、それはそれは美しい、 雪の結晶を視ることが…

アイラヴ お江戸

引続き江戸人情ものを読みふけっております。 函館出身の宇江佐真理の3作品。 8月に函館文学館を訪れた時に宇江佐さんのコーナーもあり、 何だか身近に感じたのでした。 「卵のふわふわ 八丁掘喰い物草子・江戸前でもなし」講談社文庫 作中の「淡雪豆腐」や…

恋歌

「恋歌」朝井まかて/講談社文庫ああ。就寝前に数ページだけ読もうと思ったのに、止められず、一気に読んでしまった。もったいない事をした。この人の作品は、いつもそう。読みやすい文章なのもそうだけど、話しのふくらませ方が上手いんだ。今回も、着地点は…

oteshio のこと

古いビルの3F、その重い扉を開けたのは3年前。着物を着始め、自分のスタイルを模索していた頃、「これ!」と思い、即買いした本、「日本のおしゃれ[七十二候]」の著者が札幌のギャラリー「oteshio」を主宰する上野淳美さんでした。上野さんのセンスが大好…

え・え・えいが

「ラ・ラ・ランド」上映終了間際に観てきました。良かった。自分の青春とオーバーラップしてせつない。主演のライアン・ゴズリング、「タイタンズを忘れない」や「きみに読む物語」を観て注目していました。良いなぁ。こちらは封切初日に観てきました。「夜…

再び毛玉たち

始まりました。「有頂天家族2」このアニメシリーズはかなり原作に忠実に描かれているので、観ていて安心。面白きことは良きことなり‼︎【有頂天家族2PV第二弾!】本日、有頂天家族2波風立てるよ先行上映会にて初公開されたPVがこちら!面白きことは良きこと…

八重子おばあちゃんの日記

id:kuresakibunkoさんの 「八重子おばあちゃんの日記」が冊子になりました。 十三浜小指-八重子おばあちゃんの日記 出来上がったホカホカのものを送っていただきました。 改めて八重子おばあちゃんの日常を読み返し 背中がシャンと伸びた感じです。 ありが…

眩 くらら 葛飾応為の生涯 そして国芳 江戸好きはとまらない

『眩 くらら』朝井まかて 新潮社 親父どの(北斎)との創作生活から自身の画を模索し 「江戸のレンブラント」と称される『吉原格子先之図』を描くまでの 葛飾応為の物語です。 もう3か月前に読了していたので この記事を書くにあたって再度読み返しました。 …

若冲展 東京行その2 私の若冲 【追記あり(5/15)】

今回の東京行、時系列で記事をエントリーしようと思いましたが やはり、観た興奮を早めに記したいので「若冲展」をば。 私が「伊藤若冲」を知ったのは30数年前のNY。 プエルトリコ系アメリカ人のダンサー友達ラウル(男性)が 美術、絵画に精通していた人で…

待ってて、若冲

まだまだ先、と思っていたら開催が6日後にせまりました。 「若冲展」です。 生誕300年を記念しての本展。 昨年末より楽しみにしていました。 今回は、若冲が相国寺に寄進した「釈迦三尊像」(3幅)と 「動植綵絵」(30幅)が東京都美術館で一同に会します。…

ちょっとチョコレート

もうじき、バレンタインデーですね。 日本では女性が男性にチョコレートをプレゼントするのが圧倒的。 夫がチョコ好きなので普段から一緒に食べていますが この時期は憚ることなく食べられるのが嬉しい。 (いや、普段でも堂々と食べてはいますが) 普段食べ…

おもに文庫本

2月になりました。 最近読んだ本。 通勤時、地下鉄に乗っている間(片道約10分)に手軽に読めるので 気がついたら文庫本ばかりです。 「鴨川食堂」「鴨川食堂おかわり」「鴨川食堂いつもの」(小学館文庫)柏井壽 作者の柏井さんは京都出身で、京都紹介番組…

和樂な愉しみ

和樂新春特大号。買いましたとも。今年一年のご褒美の様な付録。そして来年から隔月になるらしく正直、ホッとしているけれど次号は若冲特集とな!?早く読みたいよ! pic.twitter.com/69TxN0Nait — ふじよし (@fujiyo_shi) 2015, 12月 4 愛読雑誌「和樂」を…

老舗のプライド9 丸善

本日、京都BALがオープン。 <a href="http://www.bal-bldg.com/kyoto/" data-mce-href="http://www.bal-bldg.com/kyoto/">京都BAL(バル) 2015.8.21 グランドオープン</a> www.bal-bldg.com 書店の「丸善」も地下1、2階に10年ぶりに復活。 その閉店時には丸善ファンが別れを惜しみ、 梶井基次郎の『檸檬』の一節と同様に皆レモンを置いていったそう。 本日…

キングレオからおとなの青春18きっぷ

何だかいろいろと忙しく、落着かない今日この頃。 目の前の解決せねばならないモノが山積みな状態になればなるほど 現実逃避で「今じゃないでしょ!」というモノに気持ちが動きます。 来月上洛時、旅本をいろいろ選ばねば。と思った次第。 「キングレオの冒…

芒種 蟷螂生ず

〈ぼうしゅ かまきりしょうず〉 新暦6/5~6/9ごろ。 画像は昨年9月に詩仙堂へ向かう坂道で出迎えてくれたカマキリのこども。 2014京都5 詩仙堂丈山寺 - ひぐらしPCに向かいて ですが、本日、12℃です。 昨日から大雨で寒いんです。 家の中でも素足ではいられ…

若冲 Jakuchu

「若冲」澤田瞳子/文藝春秋、読了。 「オール讀物」に不定期連載をしていた時より刊行を心待ちにしていました。 まずは、装丁フェチとしましては、装丁をじっくりと。 カバー装画は「紫陽花双鶏図」。 若冲が42歳の頃から10年近くかけて完成させた「動植綵絵…

賢治のやどりぎ、私のヤドリギ

本日の札幌は陽射しはあるものの風が強く少し寒いです。 春も3歩進んで2歩下がる、といった感じです。 前々回のエントリーでヤドリギのことを記しました。 円山動物園行き帰り - ひぐらしPCに向かいて スズ (こみち) (id:suzukokage)さんに「賢治の童話を…

夢見月の幸運

桜の異名は「夢見草(ゆめみぐさ)」だそうです。 夢のようにはかなく散っていく、私たち日本人の大好きな花。 今が真っ盛りのソメイヨシノは江戸時代終盤に作られた品種なので 夢見草=山桜だったのでしょうね。 夢見草が散る月、「夢見月(ゆめみづき)」…

サラバ!

「サラバ!」上下巻 西加奈子/小学館 読了。 第152回直木賞受賞作です。 通常、直木賞や芥川賞をとった作品はすぐには読まない主義(?)ですが 『10年間なんとか作家をやってきた私の「すべて」です。 (中略)どうか、私の「すべて」を私の想いを、受取っ…

春 そして若冲を見よ。

本日は寒の戻りで気温も4℃。 風も強く時折雪も降りましたが、確実に春は来ているわけで。(北の国からの純風に) ご近所のハクモクレンのつぼみもふくらみ、 ふきのとうもみずみずしく。 (もう少し小さかったら採って天ぷらにしたかった…←いやしんぼ) さて…

有頂天家族 二代目の帰朝

ああ、読み終わってしまった… ずっと読んでいたかったのに… 「有頂天家族 二代目の帰朝」森見登美彦/幻冬舎 2/25に札幌地下街オーロラタウンの紀伊國屋書店で 新刊平積みされる前の台車に積んであった中からゲット。 一晩で読み切る勢いを制して、おいちいブ…

NOギバサ、NOライフ

札幌もここ数日、プラスの気温が続き街中の雪もだいぶ融けました。 2月も終盤とはいえこんなに雪が無いのもめずらしい。 このまま春に、とはいかないと思うけど。 最近我が家の食卓にかならず登場するものを。 秋田名物「ぎばさ」です。 以前「ケンミンショ…

10月11月読了本

10月、11月は忙しいなかでも頑張っていろいろ読みました。 まずは、 『コンクリート魂 浅野祥雲大全』大竹敏之/青月社 我らがケイスケ (id:keisuke9498)さんの写真が満載です。 【書評】コンクリート魂 浅野祥雲大全/大竹敏之 - Sakak's Gadget Blog 著者の…

祝★京都本大賞~森見登美彦氏の動向どうのこうの~

森見新刊禁断症状が出ている昨今、 氏の「聖なる怠け者の冒険」が第2回京都本大賞を受賞するという、めでたいニュースが。 第48回 「京都本大賞」受賞式潜入記|本のこぼれ話|みんなのミシマガジン 授賞式でにんまりされている森見氏を見て、 「有頂天家族…

2014京都9 小路と灯り

すでに11月に突入しました。今年も残すところ2か月。 本日札幌市内は雪が降りました。あははは。 まだ、9月の京都編が終了しません。ぜーぜー。 がんばれ、私。 暮れなずみ、灯りがそこかしこに灯る頃。 「ああ!京都らしいなぁ!」と嬉しくなります。 …

御神酒はいかが?

2014京都旅行編が完結していないなか 現実逃避的な。 『クローバー♦リーフをもう一杯』円居挽/角川書店 読了。 好きな作家の作品を単行本初版で読む喜びはファンとしては最たるものです。 ルヴォワールシリーズが終了し、 月刊誌の作品をストーカーのごとく…

檸檬(れもん)

今朝、ラジオで「本日はレモンの日です」と言っていた。 高村光太郎の妻智恵子が亡くなった日で 亡くなる数時間前にレモンをかじったことにちなんでのことだそう。 そうだ、「智恵子抄」にそのような詩があった、あった、とページをめくって確認。 高村光太…