ひぐらしPCに向かいて

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■謎

これはトイレットペーパーです。

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品質もお値段も妥当なので毎度これをスーパーで購入しています。

製造元は北海道倶知安町にある道栄紙業株式会社。

札幌の小学生は修学旅行や社会科学習でこちらの工場へ訪れたりします。

お土産にコアレスのトイレットペーパーをいただいて来たりします。

(専用のポールが無いのでコアレスいただいても…みたいな)

なので知名度は高いです。

 

その道栄紙業の思惑がいまひとつ分かりません。

購入の度にいつもいつも気になっています。

包装ビニールに詩が書かれています。

『トレットペーパー(ソフト)は、"恋愛詩"を表現テーマに、シューマンの曲にもなったハイネ(Heinrich Heine 1797-1856)の有名な詩の1つを新たに翻訳、デザインしています』

(上部記載文のまま)

 

そしてこの様に側面には『うつくしい悩みの揺籠』なる詩が

印刷されています。

詩の内容は特にトイレとは関係無く(ですよね)

失恋した男性の未練溢れる詩です。

 

 

「デザイン」だとしても、いったい何なのだろう?

新たに翻訳するほど?

「ソフト」の字体なんてお化け文字みたいだし。

そして、これを購入して書かれていることを読む人はどれだけいるのか。

考えれば考えるほど謎です。

いっそ、道栄紙業に直接問い合わせようかと。

 

以前NHKの「クローズアップ現代」で

『あふれるポエム~不透明な社会を覆うやさしいコトバ~』のテーマで放送されましたが

震災以降、「夢をあきらめない」「みんなを幸せに」などと

シンプルで聞き心地のいい言葉の多用が、若い世代だけでなく、広告宣伝や企業の研修、そして地方自治体の条例など公共の言葉にも広がっていてこれを『ポエム化』と呼んでいるそうです。

低賃金で過剰な労働をポエム化された言葉で自分を納得させ奮い立たせる。

これはこれで何だか物事をすり替えた違う方向に向かっているようで

怖い。

 

しかし、このトイレットペーパーはそれとも違うようです。

(ポエム化ではなくまんまポエムですし)

 

ほんとに謎です。

 

 

 

 


シューマン リーダークライス作品24より「私の悲しみの美しい揺りかご」 - YouTube