■老舗のプライド⑥ 京のすし処 末廣
「京都すしのれん会」HPより
北海道の生寿司にぞっこんの私ですが
生まれ育った東京の江戸前寿司も好きです。
こはだの酢〆、口の中でとけてしまうあなご。
板前さんの腕が分かるような逸品です。
あなごと言えば谷中の「すし乃池」が思い浮かびますが
私のナンバーワンあなごは京都で体験しました。
4年ほど前の2月の京都。
札幌の寒さとは違います。さすが盆地。
ロングのダウンコートでも朝早くから歩き回った体は冷え切ってしまいました。
ちょうどお昼時。空腹のせいもあって寒いのでした。
寺町通り、古めかしい店構え。
「末廣」
京都で寿司は無いなぁとメニューをチラッと見ましたら
「むしずし」の文字が。ピピッ。アンテナが動きました。
そそられるふた付き丼で供されます。
「熱いから気をつけて」おばちゃんの声がかかるや否や
ふたを開けるとほかほかの湯気が。ふはぁ。
錦糸卵が一面敷きつめられ、その上にゆで海老、ぎんなん、
椎茸の甘煮、桜でんぶ、梅花の形をした生麩、グリーンピースが数粒。
春色です。
錦糸卵の下は刻んだ焼きあなご。
蒸して優しい味になった春の色。
はふはふしながらいただきました。
お土産の鯖寿司もしっかり購入。(これも美味しい!)
「むしずし」
まさに「冬来たりなば春遠からじ」を感じた逸品でした。
*京都すしのれん会 末廣
http://kyoto-sushi.jp/member/suehiro.html
京都すしのれん会のHP「すしやばなし」が面白いです。
各寿司店のインタビューが京都弁で記載されています。