■「よだかの片想い」
『よだかの片想い』 島本理生 集英社 読了。
著者の別作品を探しに行ったところ
本作品のタイトルで思わず手が伸びました。
(賢治好きとしてはどうしても)
読後、帯(裏表紙側)の宣伝文
「切なくもキュートな」の表現には少し違和感が。
もっと骨太な感じです。
顔にあざを持った女の子が
あざを通して人と結びついていく自分に自信を持ち
世界が開けていく様は
苦しいけれどすがすがしい。
賢治の「よだかの星」に感じられる
理不尽な哀しさ
それが無いのは救い。
単行本を購入する時の楽しみは
書きおろしや編集ものの内容も
もちろんありますが
(何故この装丁なのか?)
と思いを巡らせる楽しみがあります。
ジャケットのレモン色には納得です。
(はなぎれもレモン色です。凝っています。)
ジャケットを取ると
濃紺に星空が描かれています。
(写真の腕がアレなんでうまく写ってないです(^_^;))
スピンも濃紺。
私好みの装丁でした。
カバーイラスト:ヒラノトシユキ
ブックデザイン:鈴木成一デザイン室