檸檬(れもん)
今朝、ラジオで「本日はレモンの日です」と言っていた。
高村光太郎の妻智恵子が亡くなった日で
亡くなる数時間前にレモンをかじったことにちなんでのことだそう。
そうだ、「智恵子抄」にそのような詩があった、あった、とページをめくって確認。
高村光太郎の息苦しくなるほどの「智恵子愛」が苦手だったのに
今読み返すと180度違う思いを抱いた。
二度三度読み返すに、涙すら浮かんだ。
何だろう。私の感性が変化したのか?
しかし、レモンと言えば私の中では梶井基次郎の「檸檬」だ。
京都の丸善の売り場で画本を積み上げ、
てっぺんにレモンを爆弾のごとくひとつ置いて店を後にする。
8年前に京都を訪れた時に私も置いて来よう、と思ったが
その時にはすでに丸善はなくその「いちびり」も実現できなかった。
その後河原町に移転した店舗は来春再開するらしい。
よし、レモンを置きに行こう。
あれ?梶井が没した日はどうなの?と思い、調べたら
こちらも「檸檬忌」転じて「レモンの日」になっていた。(3/24)
どちらのレモンの日も良いなぁ。
レモンの色、かたち、重さは完璧。
今朝は昨夜の湯豆腐お出汁でおじや。
朝からほこほこ。