ひぐらしPCに向かいて

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■ザブコ お疲れさま

「旭山動物園のかばのザブコが老衰で死亡」と

夕方のニュースで知った。

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旭山動物園HPより

 

享年49歳。人間年齢だと80~90歳。

旭山動物園では11/21に「きりん舎・かば館」がオープン。

その前に新居へ移ったザブコは

プールへ入る際に足を滑らせてしまった。

ケガはなかったけれど

環境が変わって精神的にダメージを受けたようで

その後2週間いっさい食事を拒みそのまま亡くなったそうだ。

 

動物園関係者は「大往生、老衰です」と言っていたけれど

違う。

ザブコは環境に適応できない自分をしっかりと受け止めたのだと思う。

 

 

幼稚園・小学校の遠足は小石川植物園や上野動物園が主だった。

幼い頃から動物園が嫌だった。

臭かったし

コンクリートで造られた猿山や

狭い檻の中で執拗に行き来しているライオンやトラが

正常ではないと思った。

 

大人になってから動物園へは行かなかったが、

札幌の円山動物園へ幼い息子を連れて行った時に

シンリンオオカミの遠吠えを聞いて泣いてしまった。

とても寂しい遠吠えだったのだ。

泣いている私を見て息子も泣いた。

 

 

母が北鎌倉から札幌の我が家の近くへ移って来た頃。

行きたいと言うので旭川市の旭山動物園へ行った。

それまで行った動物園とは違い

動物たちは広い放飼場でいきいきと動き

とても新鮮に感じた。

その時にザブコに会った。

かばの人相(かば相)は分からないけれど

くりっとした目が愛らしく、

説明板の年齢で「可愛いおばあちゃんだね」と思った。

そのとたんにまた哀しい気持ちになったことを覚えている。

 

ザブコは意思をもって死んだ。

慣れない環境で生きていくのを拒んだのだと思う。

お疲れさま、ザブコ。

人間はひどいね。

ごめんね。